役職によって異なる生成AIの利用状況——パーソル総研調査から考える、経営者と現場の始め方
パーソル総合研究所が実施した「生成AIとはたらき方に関する実態調査」(2025年)では、日本企業のAI活用について、役職・部門ごとに利用状況の違いが見られます。ここでは遅れを判定するのではなく、それぞれが始めやすい条件を考えます。
調査の概要
調査対象は全国の企業に勤める20〜69歳の就業者。生成AIの認知・利用状況から、働き方への影響、導入時の課題まで、幅広い項目を調査している。
役職・部門によって異なる利用状況
調査では、中間管理職・IT部門と、経営者・一般社員の間に利用状況の違いが見られます。これは人の優劣ではなく、業務上の接点や利用環境を確かめる入口です。
利用状況の差には、業務上の接点、権限、セキュリティ方針、学ぶ時間など複数の要因が考えられます。調査結果だけから個人の理由を決めず、自社では何が入口を狭めているか、まず自分の状況を見つめ、経営者と現場の双方に確かめるところから始めます。
「読み書きそろばん、AI」という視点
この調査結果は、AIFCCが提唱する「AI Fluency(AIフルーエント)」を考える手がかりの一つです。
読み書きそろばんと同じように、AIも役職を問わず関わり方を考える基礎リテラシーになりつつあります。ただし、必要な範囲や学び方は、役割や本人の希望によって異なります。
入口を狭める要因は、技術的な難しさだけではありません。利用環境、権限、安心して試せる範囲など、自分には何が必要かを確かめることが最初の一歩になります。
経営者がAIとの関わり方を考える5つの観点
- 判断材料:AIが業務へ与える影響を、どこまで自分で確かめるか
- 委任の範囲:何を任せ、どこで人が確認するか
- 現場との対話:経営者と現場が、それぞれの実感や不安をどう共有するか
- 選択肢の確認:外注と内製のどちらが、目的や既存環境に合うかを確かめる
- 始める時期:いま試すことと、準備が整うまで待つことをどう選ぶか
AIFCCが提供する、現在地から始める場
AIFCCは「AIを学ぶ場」ではない。AIを経営に実装する場だ。
経営者が週次定例で自分の事例を持ち寄り、互いにフィードバックする。一般社員でも参加できるワークショップで、実務への組み込みを体験する。
最初の一歩は人によって異なります。自分の現在地と無理のない範囲を知り、まず触れるか、誰かと一緒に確かめるかを選べます。AIFCCは、その対話と実践の場を提供します。
出典:パーソル総合研究所「生成AIとはたらき方に関する実態調査」(2025年) URL: https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/